荒らし共栄圏は、中国共産党の組織構造とプロパガンダ手法を意図的に模倣した日本のインターネット上のグループである。構成員の多くは10代の少年で、SNSを通じてのみ連絡を取り合い、対面で会ったことはなかった。
役職体系
警察発表と報道によれば、組織内には以下の中国共産党式の役職が存在した。
- 主席:グループの最高指導者。「ワッパステイ主席」を自称。2025年3月に逮捕された17歳少年
- 副主席:ナンバー2。2025年8月に逮捕された16歳の長野県松本市在住高校生
- 政治局委員:幹部。2025年3月に書類送検された横浜市在住の17歳高校生
(出典:東京新聞、読売新聞、coki.jp)
ワッパ主席語録
リーダーは毛沢東語録を模した「ワッパ主席語録」をカクヨム(小説投稿サイト)に公開しており、デザインエッグ社からPOD(プリントオンデマンド)書籍(ISBN 9784815041557)としても出版されていた。著者プロフィールには「毛沢東信者」と記載されている。(出典:カクヨム、楽天ブックス)
内容は毛沢東語録の章構成を模倣し、以下のような対応関係がある。
- 矛盾論 → 荒らし内部の矛盾の解決
- 為人民服務 → 荒らし大衆に対する奉仕
- 団結 → 荒らし団結
- 倹約と建設 → 倹約と荒らし建設
語録では荒らし主義を「精神的原子爆弾」と位置づけている。(出典:カクヨム)
公式サイト「荒らし.com」
2024年2月1日に公式サイト「荒らし.com」が開設された。サイトは赤色を基調としたプロパガンダ風のデザインで、社会主義リアリズム風のイラストが使われている。「荒らし人民日報」と題した報道セクション、「ワッパステイ主席語録」のセクション、各種ツール、チャット機能が設置されている。Discordサーバーも運営されていた。
オンラインのみの結びつき
警視庁によれば、構成員は対面で会ったことはなく、SNSを通じてのみ連絡を取り合っていた。組織の精巧な体裁にもかかわらず、実態はインターネット上だけで繋がった少年たちの集団であった。(出典:東京新聞、NHK)
