2024年2月に発生したMastodon・Misskey系サーバーへの大規模スパム攻撃について、英語圏のセキュリティブログ「Fyra Labs」が「Operation Beleaguer」と題した詳細な調査記事を公開した。(出典:blog.fyralabs.com)
発端:KuronekoServerとの紛争
記事によると、事件の発端は荒らし共栄圏(CTKP)とKuronekoServerとの間の紛争であった。
- 2023年12月:CTKPがKuronekoServerのグループリーダー「kuroneko6423」の個人情報を晒す(doxxing)
- 2023年12月29日:KuronekoServer側がDiscordレイド攻撃を受け始める。サーバーオーナーに対する虚偽の告発が行われた
攻撃の経緯
- 2024年2月1日:荒らし共栄圏の公式サイト「荒らし.com」が開設
- 2024年2月上旬:メンバーの「a**x2189」がMisskeyスパムスクリプトを開発
- 2024年2月12日:小規模サーバーでスパムのテスト開始
- 2024年2月14日:ブログコメントスパムも開始。CTKPの声明文やKuronekoServerへの非難が拡散される
- 2024年2月15日:大規模攻撃に移行。新規アカウントを大量作成しスパム投稿。KuronekoServerの開発者「ap12」を犯人に仕立てるフレーミング工作も実施
- 2024年2月16日以降:CTKPのDiscord招待リンクを含むスパムが継続
攻撃手法
攻撃はオープン登録を受け付けている小規模・放棄されたFediverseインスタンスを悪用し、スパムアカウントの作成を自動化するものだった。ツールはGitHub上の既存プロジェクト(Misskeyアカウント生成ツールとnukeツール)を改良したものとみられている。(出典:blog.fyralabs.com)
主要メンバー
記事で言及されたメンバーは以下の通り。
- ワッパステイ(wappasutei):グループリーダー
- ax2189**:開発者。スパムツールの作者とされる。攻撃開始から72時間後に消失(親によるデバイス没収の可能性)
- rapuromu(別名 kantai_collection):古参メンバー
グループの特徴
Fyra Labsの記事は荒らし共栄圏の特徴として以下を挙げている。
- メンバーの大半は中学生(13〜14歳)
- Discordでの活動が中心。サーバーレイドやnuke(破壊工作)が主な活動
- 関西弁を使用
- レイド完了ごとの報酬制度が存在
- 中国共産党・毛沢東主義をモチーフとした美学
KuronekoServerの声明
KuronekoServerは自身を「ボランティアの学生団体でDiscord botを運営している」と説明。スパムの90%以上は荒らし共栄圏の約6名の首謀者とその追従者によるものと主張し、刑事告訴の方針を表明した。(出典:blog.fyralabs.com)
出典について
本記事はFyra Labsのブログ記事に基づく。記事自体が「調査は急ぎで行われ、情報が限られている。誤りを含む可能性がある」と明記している点に留意。
